私がこのワインを知ったのは、ヒルトンホテルの寿司屋でした。
ワインリストの中にたまたまあり、朝食みたいな変わった名前だな、と思いましたが、好奇心から注文してみました。
色は美しい黄金色で、香りは、トーストやバニラといった感じでした。
さらに、一口飲んでみると、とても驚きました。
本当にバターのような風味をはっきりと感じたのです。
なるほど、確かにブレットアンドバターだと。
これは、 マロラクティック発酵 による風味です。
アルコール発酵終了後、ワインを木樽に移して、熟成されます。
この際の二次発酵を、マロラクティック発酵と言い、リンゴ酸から乳酸へと変化します。
これにより、ワインにコクのあるまろやかな風味が生まれます。
白・ロゼワインで、スッキリとした爽やかな飲みごたえに仕上げたい場合は、この工程を行いません。
また、この際に使用する樽の種類(材質)や原産地、内側の焼き具合などにより、風味が左右されます。
ブレットアンドバターのシャルドネは、2つの畑で収穫したブドウを、それぞれアメリカンオークとフレンチオークとで別々の種類の樽で熟成した後、2つをブレンドしているそうです。
同じオークでも、アメリカ産はココナッツのような香り、フランス産はバニラのような香りという特徴があります。(多分もっと細かく、どこの地方のオークかによっても変わってくるのだと思いますが、素人の私には分からない差なのでしょうね笑)
合わせる料理としては、魚介類のなかでも、バターで炒めるような少し重たい料理ですかね。
ホタテやアサリのバター焼きや、ヒラメのムニエルなんか良いかなと。
牡蠣なんかも合いそうですね。
またパスタであれば、クリーム系は良さそうです。
個人的には、肉料理にも合うのでは?と思っています。
それくらいの力強さがあります。
店で飲んだワインは、美味しくても忘れるんですけど、ブレットアンドバターは名前も憶えやすいので、特に印象に残っていました。
そんなある日、近所の酒量販店に行くと、なんと売っているではありませんか!
しかも3000円くらいと意外にお手頃価格。
いや、一晩の酒代にしては高いか・・・
とりあえず、即買いしてしまったのは言うまでもありません。